本年3月末に終了した平成28年度決算は2億3千6百万円の黒字となりました。
これは、「高齢者医療制度への納付金」が高い水準で推移することが見込まれたため、平成27年度に保険料率を引き上げましたが、平成28年度の納付金は前期高齢者の医療費が想定した額を大きく下回ったため、懸念されたような伸びにならなかったことが主な要因です。
大きな動きは以下のとおりです。
【 収入の部 】 1,846百万円
・保険料収入 1,794百万円
・補助金収入 7百万円
・高額医療交付金 21百万円
※高額な医療費発生に対して交付されます。
【 支出の部 】 1,609百万円
・納付金支出 700百万円
※支出の43.5%を占めます。平成27年度は965百万円でした。
・保険給付費 780百万円
※加入者の医療費等に対する支出であり、全支出の48.5%、予算比△40百万円となりました。
・保健事業費 55百万円
※健康診断費用が大半を占めます。
● 今後の見通し ●
平成29年度も納付金の額は横ばい傾向と見込んでおり、169百万円の黒字を予定しています。
●収支改善へ向けた取り組み ●
納付金は支出の4割以上を占め、これは当健保組合に加入している前期高齢者(65歳~74歳の加
入者)の医療費の実績から算出されます。
そして従来から当健保組合の前期高齢者医療費が全国平均よりも高いということがあり、平成26年度の保険料率のアップにつながっています。
したがって、前期高齢者の医療費を抑えるためには毎年の健康診断による早期発見・早期治療、そして重症化させないことが重要です。また意外に多いのが、不慮の事故やけがであり、治癒しにくく寝たきりの原因にもなりますので特に注意が必要です。
65歳未満の方においても、健康診断を必ず受診いただき、再検査や精密検査などの有所見が出た場合は、できるだけ早急に対応することと、万病の元となる肥満にならないことが大切です。
自分の将来の健康寿命延伸のために、元気で健康的な生活を送りましょう。